落とし込み釣りでは、「前打ち」というテクニックがあります。
クロダイが防波堤の壁面つまりヘチにいなくて、海底にある岩場(根)の周囲をウロウロしている時の釣り方なのです。
防波堤から3~4メートルぐらい離れている海底の沈み瀬などにエサの付いたハリを落とすのが「前打ち」なんです。
どういうふうにするかと申しますと、予めリールから飛ばす距離に応じたミチイトを出しておいて、イトが絡まないようにエサの付いたハリを利き手で持ってポイントに向かって投げ込むのです。
口で言うのは簡単ですが、いざしてみると、案外難しいものです。^^;
追い風の時は比較的簡単ですが、向かい風の時はなかなか思ったポイントに届かないことが多々あります。
そんな落とし込み竿での前打ちをあざ笑うかの如く弟がやったのが、メバリングロッドとフィネスベイトリールを使っての前打ち。
仕掛けは、通常の落とし込み釣りの仕掛けです。
もともと長年ルアーフィッシングをやっていた弟からすれば、当然の成り行きかもしれません。
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弟が進化させた前打ちでのクロダイの釣果
弟はメバリングロッドとABUのフィネスベイトリールで、ラインは磯用のフローティングナイロンラインを使用したとのこと。
このタックルですと、1円玉でも20メートルぐらいの飛距離を出すことができるのだそうです。(驚)
このタックルとラインで、通常の落とし込み仕掛けで逆風のために、ガン玉2Bで8メートルぐらいしか飛ばせなかったと弟が言っているのです。^^;
ガン玉2Bで8メートルも飛ばせば、十分だろうと思います。
このタックルと仕掛けで、短時間に弟が釣り上げたのがこちらのチヌ。
40センチちょいのチヌです。
更にこちらのチヌも!
この釣果の是非はともかく、これを「落とし込み釣りの進化」と呼ぶかどうかは、微妙な気分です。
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落とし込み竿でジグヘッドを付けて魚を釣っていた私
釣りの愉しみ方はいろいろで、野北漁港にアオムシを持参して、チャリコやペンダントサイズのカワハギにエサを瞬時に取られるために、ジグヘッドとワームで臨んだ結果、かなりの数のアラカブやタカバをはじめ、42センチのヒラメまで釣った経験があります。
その後、博多湾でもジグヘッドにアオムシを付けてメバルやシーバスなどを釣っていたんですが、これを落とし込み釣りの進化だとは思いませんでした。^^;
結局、これが落とし込み釣りと呼べるかどうかも分からないままに、ジグヘッドにアオムシを付けて釣りをすることが自然消滅いたしました。
なぜかと申しますと、ジグヘッドというのは案外高価なのです。
私が落とし込み釣りによく使うメバルバリ、渓流バリにガン玉などに比べますと、格段に高くつきます。
ヘチを探っていますと、根掛かりはある程度つきものですから、1回の釣行で3個も4個もジグヘッドをロストしますと、ばかばかしくなるんです。
それに、ジグヘッドはハリスを結ぶところが妙なところに付いていて、ハリが真横になるのが、なんともいびつなんです。
ある釣具メーカーから、虫ヘッドだとか、マイクロジギングなどと云ったものが発売されるずっと以前から、ジグヘッド+アオムシを実践した私にとっては、今更それ?とも思えたんです。^^;
簡便ですが、コスパには優れていませんし、通常の仕掛け通りにハリをハリスで結んで、ガン玉を付けるほうが理に適っています。
しかも、食いの方も普通の仕掛けのほうが良く釣れます。
少なくとも、「進化」ではないと思えました。
余談ですが、近年船からの「ひとつテンヤ」なるものがちょいとブームになった時に、そんなこと25年以上も前に九十九島で私自身がやったのと同じじゃないか~と、少し呆れました。
釣り人の掘り起こしのための温故知新を感じることも多々あります。
いずれにせよ、釣り人が増えれば、いや狙った魚が釣れれば、釣り方なんて、こだわる必要もないと思うのは私だけですか?
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