釣り人口の減少のひとつには、立ち入り禁止区域が増えて釣り場がなくなったことが挙げられます。
博多湾では、箱崎埠頭、中央埠頭、須崎埠頭などの各埠頭の先端部分に金網が張られて、入れなくなって随分と久しくなりました。
埠頭の先端角地と言えば、一番の好ポイントだったところばかりです。
このようなところが次々と立ち入り禁止となり、近くから自転車に乗って釣りに来ていたようなおじいちゃんたちもすっかりいなくなったんです。(涙)
それだけではなく、福岡市近郊の釣り場に行っても、立ち入り禁止区域が増えました。
どこに釣りに行っても立ち入り禁止区域ばかりで、竿を出すところがない!と、釣りを辞めてしまった人たちも少なくないのです。
釣りを愛する者にとっては、立ち入り禁止区域の増加は悲しいばかりです。
でも、どうして立ち入り禁止区域が増えたかということと、立ち入り禁止区域に入って釣りをしたらどうなるのか?ということについて言及しますので参考にされてください。
スポンサードリンク
立ち入り禁止区域の釣り場が増えた理由
立ち入り禁止区域が増えた理由は、ズバリ大きく分けて3つあります。
ひとつは、博多湾の港湾部などでは、日本国がSOLAS条約に批准しており、立ち入り禁止になってしまったこと。
もう一つは、釣り場での釣り人のマナーが悪くて、漁師さんや近隣住民が迷惑したからなのです。
・ハリの付いた仕掛けを船を繋いでいるロープに絡ませる
・船にオモリをぶつけて傷つける
・船の発着の邪魔になるところで平気で釣りをする
・ゴミをそのまま放置して帰る
・夜に民家の近くで大声を出して騒いだりする
・BBQなどを漁港でやって、後片づけもしないで汚して帰る
・・・・などなど、
漁師さんにとっての日々の生活の場である漁港をたまに訪れた釣り人がマナーの悪い行為を繰り返すことで、やむを得ず立ち入り禁止になってしまったのです。
3つ目ですが、本当に死人が出て危険な釣り場が増えたからなんです。
東北沖地震による津波被害により、日本全国の各自治体の防災意識が高まり、玄界灘に面する漁港や防波堤にはそれまでよりも大きなテトラポットが投入されました。
そのことにより、魚を釣りたいがために、危険を顧みずに大きなテトラを渡り歩く途中に穴に落ちて自力で這い上がれずに命を落とす方が少なくないのです。
更にテトラで滑って骨折したり、歯を折ったりする方もいます。
命を落としかねない危険な場所だから立ち入り禁止になっているところがあるんです。
奈多漁港の外波止は有名ですが、残念なことに侵入者が後を絶ちません。
立ち入り禁止区域に入って釣りをしたらどうなるか?
立ち入り禁止区域ほど魚が釣れますので、侵入して釣りたい気持ちは釣り人として分からないでもありませんが、立ち入り禁止区域に侵入して釣りをすると、軽犯罪法によって「1年の懲役または100万円以下の罰金」を科せられる可能性もあります。
更に、柵や金網塀などに囲まれた建造物の敷地内に侵入する行為は住居侵入罪になるんです。
住居侵入罪の場合は「3年以下の懲役または10万円以下の罰金」が科せられ、初犯のケースでは10万円の罰金を支払うケースが多いらしいのです。
いずれにせよ、魚を釣りたいがために立ち入り禁止区域に侵入すると高くつくということです。
ゆめゆめ…、入らないように心がけてください。
まとめ
立ち入り禁止の釣り場が増えていることに、むかついている釣り人も少なくないはずです。
私も釣りを愛する一人なので、その気持ちは痛いほど理解できます。
昔いろいろな大物を釣った場所に、立ち入ることさえできなくなるのは不憫な気持ちになります。
ですが、やはりルールは守らねばなりません。
後ろ指さされてまでも釣りはしたくないはずです。
更に軽犯罪法や刑法の住居侵入罪で警察に逮捕されたら、たまったものではありません。
そこまでして釣るほど価値のある魚は釣れませんし、侵入したからとて必ず釣れるとも限らないはずです。
立ち入り禁止区域に入ってまで釣りをすると、結果相当高くつくことを肝に銘じておいた方が良いと思います。
スポンサードリンク