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博多湾の釣り禁止区域・立ち入り禁止区域がまたしても拡大

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久しぶりに中央埠頭の御笠川沿いの釣り場でセイゴとメバルでも狙ってみようか?とばかり、本日そこに赴いて唖然、愕然。
 

このような看板が立てられて、福岡市のマークが入った倉庫の横にはロープが張られて入れなくなっていました。

 
インバウンド受け入れと、「天神・博多駅に次ぐ第3の商業地域」としてのウォーターフロント計画で、中央埠頭が目覚ましく変化を遂げることを随分以前に西日本新聞の記事で読んだことがあるので、それなりに覚悟はしていたんですが、実際にこうして釣り禁止・立ち入り禁止になると、本当に淋しい気分になります。
 
人口減少が続き、高齢者が増える中、インバウンドにお金を使ってもらうべくインフラ整備をするのは、日本全体の国策であることも理解できます。
 
でも、「外国人が落とすお金」のために、釣りを愛する釣り人の釣り場をドンドン釣り禁止・立ち入り禁止にするのはどうなんだろうと思うことがある。
 
釣り人は、そもそも税金を払いまくっている国民であり、県民であり、市町村民であることを忘れてはいけないのではないかと思う。
 
そんな釣り人の愉しみを奪ってまで、「釣り禁止・立ち入り禁止区域」を拡大せねばならないのかが大いに疑問なんです。
 
外国人観光客が来て一度の旅行で仮に数十万円使ったところで、福岡市民の多くは、それ以上の社会保険料や税金・年金代を毎年毎年払っていることを無視するような政策というのはどうなのか?とも思う。
 
釣り人がマナーが悪いと決めつけるのは、飲酒運転で捕まった福岡市の職員がいるから福岡市の職員が全員飲酒運転してると思うようなこと、あるいは被疑者にわいせつ行為をした福岡県警の警官がいるから警官全体がそんなことをしているというのと同じ発想ではないだろうか?
 
1%どころか、0.1%にも満たない釣り人がマナーが悪いからと言って、釣り人すべてがマナーが悪いようなことで港湾部から締め出すとしたら、とんでもないことではないだろうか?
 
 
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全国の釣り人激減の背景にあることとは?

 
釣り人が減少した理由がいくつか挙げられていますが、どれもある程度的を得てはいるが疑問が残ることがある。
そんな理由がこちらです。

1 ブラックバスが特定外来生物に指定されてブラックバスを釣るアングラーが激減した
2 リーマンショック以降の経済の悪化
3 ゲームの普及やネットの普及
4 趣味・嗜好の多様化
5 節約志向

 
だが、一番の理由はソーラス条約に批准しているために、大都市の埠頭などの一番良い釣り場が立ち入り禁止になったことではないか?と思う。
 
大都市の多くには港湾があり、そこの潮通しの良い一級ポイントがことごとく釣り禁止・立ち入り禁止になれば、地元で自転車などに乗って釣りをしていた方で釣りをしなくなった方は多いはず。
 
人口が数十万から100万人を超える政令都市などの港湾部で、ソーラス条約による釣り禁止・立ち入り禁止区域を設ければ、どれほどの釣り人が近隣に釣りに行かなくなったかを試算した官僚はいないのではなかろうか?
 
バブル期の2004年には1億2千万人の10%以上に当る1490万人ぐらいが顕在・潜在的な釣り人口と目されていたが、2013年には770万人まで減って、それ以降も減り続け、今現在では600万人ぐらいではないかと目されています。
 
趣味の多様化も考えられますが、釣り人口の減少の一番の理由は「あそこもダメ!」「そこもダメ!」「こっちもダメ!」とばかり釣りが出来るところをことごとく釣り禁止・立ち入り禁止にしてしまったことが最大の原因ではないでしょうか?
 
大都市の港湾部だけではなく、小さな町の漁港などでも同じような傾向があり、「ダメ!ダメ!ダメ!」ばかり。
 

釣りをさせないのは日本人のもつDNAをも否定することと同義

 
日本列島は海に囲まれ、そこに暮らす人の多くは、海の幸を食べたり、生活の糧として古来より生きてきました。
 
古墳から釣り針が出土されるのは当たり前のことで、我々の祖先が釣りをすることは生活に密着したはずなのです。
 
最初はタンパク質源確保だったかもしれませんが、時代の変遷とともに、趣味となり道楽にもなった行為です。
 
しかも、釣りは「有史以前よりオスに備わる狩猟本能を満たせてくれる数少ない遊び」でもあったはずです。
 
海に囲まれた島国の日本では、釣りは独特の発達をした分野でもあるのです。
 
そんな釣りをさせないように、港湾部から締め出すのはいかがなものかと思ってしまうのです。
 

釣りは文化でもある!!

 
釣りは季節感のある文化で、釣れる魚は四季を通じて異なることは釣りをする方であればだれでもご存知。
 
春先にメバルを釣り、夏場にはクロダイやスズキを狙い、秋口にはタチウオやハゼを狙い、冬場にはカレイやアイナメを狙うということは、季語にも近い文化であると私は考えています。
 
それぞれの季節の魚を釣るために、いろいろな釣具や釣り方が発達しました。
 
今現在でも日本の釣具は、紛れもなく世界のトップクラスにあると思えます。
 
日本を代表する釣具メーカーが作り出す製品は、もの作り日本を代表するような緻密にして精巧な製品が多い。
 
私は釣具の海外サイトもたまに見るのですが、海外にも秀逸な釣具はたくさんあるが日本にしかない釣具が圧倒的に多いのです。
 
磯竿、ヘチ竿、ヘラ竿、アユ竿などもそうだし、全層釣り・全遊導に使うようなウキなどは、釣りを愛する世界各国の方が知れば驚きを隠せないはず。
 
海釣りをする方にとっては、珍しくもなんともない5・3メートルの1号や2号の磯竿などは欧米にはないロッドでもある。
 
外国製品の多くはルアーロッドであったり、それに対応したリールであることが多い。
尤もフライフィッシングで使うロッド、リール、ライン、フライなど欧米で発達した釣具もある。
 
日本でも世界に冠する「アユの友釣り」があるばかりではなく、アユの毛鉤釣りや渓流魚を狙うテンカラ釣りなどもある。
 
江戸時代には、大名は冬に小さなタナゴを釣るために贅を尽くした釣具を作らせたり、庄内藩では海釣りが藩士の嗜みとされ奨励されていたことは釣りをする方なら周知の事実で、庄内竿と呼ばれる主にクロダイを狙う中通しの竿は今でも売られている。
 
釣りはただ単に魚を釣って食べるためだけに発達したわけではない。
 
自然を愛したり、四季の移ろいを楽しんだりする中に精神性をも求めた文化でもあると思う。
 
まとめ
 
博多湾は釣れなくなった!と嘆く釣り人が多い。
 
釣れなくなったのではなく、釣れるポイントで釣ることが出来なくなったと言ったほうが正解だと思う。
 
釣り禁止・立ち入り禁止区域は、概ね博多湾の1級ポイントばかりであることは、博多湾で数十年釣りをしてきた方であればお分かりいただけるはず。
 
人口が150万人を突破しても、更に人口が増え続けている福岡市市民の一人としてこれ以上博多湾での釣り禁止・立ち入り禁止区域の拡大は反対したい。
 

この写真は中央埠頭の先端部分の数年前の大型フェリーが停泊する以前の写真ですが、もちろんこの時は既にソーラス条約で中央埠頭の左右の角地は立ち入り禁止になっていました。
 
地元のご年配の方たちが自転車やバイクでやって来ては、ここで釣りを楽しんでおられました。
 
話は変わりますが、最近自転車やバイクに乗って朝早くから博多湾で釣りをしているご年配の方が少なくなったと思いませんか?
 
年金だけじゃ~とても生活出来ないから釣りもオチオチできんバイ!・・・と、働いているご年配の方も多いと聞く。
 
人口が増えて、福岡市の財政が豊かになったからと言って、年とっても働かなければ生きて行けず、釣りをすることもままならないようにすることが福岡市の発展という言葉の裏にある。
 
立派な箱モノの商業施設やホテルが建設されて、外国人や他県からの観光客を吸引しても、それで福岡市民の生活が豊かになるとは到底思えない。
 
建設中は仕方ないにせよ、建設後は釣り人も楽しめるウォータープロント計画を推進していただきたい。
 
50年以上も前から博多湾で釣りをしてきた私は、これ以上の釣り禁止・立ち入り禁止区域の拡大は望みません。
 
 
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