昨年博多湾の湾奥でも、ゴールデンウィーク前から25センチを超えるマアジの群れが入って来て、アジングファンやファミリーフィッシングの代表格とも言えるサビキ釣りをする方たちを狂喜させてくれました。
こちらの多々良川の河口の先端部分では、サビキ釣りで30センチを超えるマアジが釣れて、一時は中国人の釣り人が場所を占拠するという非常事態が起きました。
釣り場まで中国人に占拠されるのでは?などと思いつつも、博多湾の湾奥で30センチを超えるマアジが釣れることに驚きを隠せませんでした。
これは私がよく行くポイントのほんの一例ですので、博多湾の湾奥の各地でも25センチ~30センチオーバーのマアジが釣れたポイントがたくさんあると思います。
当然のことながら、この情報を聞きつけてサビキ釣りで、博多湾の湾奥にしては大型のマアジを釣った方もたくさんおられるでしょうし、この情報をきっかけにアジングを始めた釣り人も、少なからずいるのではないでしょうか?
私の勤務先の後輩たちも、御多分に漏れることなくアジングを始めて、
・リールは、どんなんが良いですか?
・ラインは、PEとエステルのどちらが良いですか?
・リーダーにおススメのフロロカーボンラインありますか?
・ジグヘッドのおすすめはありますか?
・ワームは、どこのブランドの何が良いですか?
・・・・などと、うるさいこと、ウルサイこと!!(苦笑)
「そげなこと、いちいち聞かんでも、ネットで探せばいくらでも書いてあろうもん!!??」と、そっけない態度で後輩に接した私ですが、ふと思ったことは、彼らはナイロン、フロロ、PEラインの特性やメリット・デメリットは知るはずもなく、ましてやエステルラインのことなど知る由もないとのことです。
釣り歴が長い方でも、エステルラインのことをご存知ない方が多くおられます。
なので、エステルラインのことについて分かりやすく説明させていただきます。
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エステルラインが開発された背景と釣り人の悩みとは?
そもそもナイロン、フロロカーボン、PEなどのラインがあるのになぜエステルラインが開発されたのかを考えてみましょう!
従来のアジングをする方は、
・なるべく細いPEラインをリールに巻いてアジングゲームを楽しむ
・フロロカーボンラインをリールに巻いてアジングゲームを楽しむ
のどちらかではなかったでしょうか?
ですが、ここで問題となるのが、
・飛距離
・水に対する馴染みやすさ(水に沈んでいくこと)
・小さなアタリを感知できるポテンシャル
・ラインそのものの強度
だったはずなのです。
残念ながら、今現在ではそのすべてを満たすエステルラインは作られておりません。
まだまだ、エステルラインの黎明期だとも言える時期なのです。
しかしながら、これまで多くのアジングやメバリングをする方が、「もっと飛距離が出ないかな~?!」だとか、「重たいジグヘッドを使わなくてもボトム(海底)まで探れるラインはないのかなあ~?!」と思っていたことを、少なくともPEライン以上には高めた段階であるということなのです。
ベストではないにしろ、ベターと云える領域に差し掛かっています。
なので、まだデメリットもあるのです。
完璧!!と絶賛するには、まだまだの感じもするラインなのです。
それは従来のナイロン、フロロカーボン、PEも同様で、すべての点で優れているラインはいまだに完成されていないのです。
なので、エステルラインのメリットとデメリットについて触れておくことに致します。
エステルラインのメリット
エステルラインのメリットはズバリこのようなものです。
・水に浮くPEラインとは違って沈んでいくことでレンジキープがしやすいこと
・風の影響を受けにくいために、風が強い日でもPEと比べると操作が簡単なこと
軽いオモリで広い範囲を探れますし、ボトム近辺にいるアジを狙うことができるのです。
これが他のナイロンやフロロカーボンやPEラインに比べてどれほど優位であるかは想像ができるはずです。
エステルラインのデメリット
基本的には、巻き癖も付きにくく使いやすいように思えますが、従来のラインよりは劣る点もいくつかあります。
エステルラインそのものが、伸びないように硬く作られています。
エステルラインのデメリットはズバリこのようなものです。
・結束強度が弱くジグヘッドを直接結ぶと切れやすい
・伸びないように硬く作られているためにハリがあり、リールのスプールに馴染みにくくバックラッシュが起きやすい
エステルラインのデメリットを理解したうえでしなければならないこと
エステルラインのデメリットを理解した上で、次のことを必ずすることが大切なのです。
・アワセ切れや瞬間的な魚のアタリに弱いためにドラッグを緩めに調整することが大切!
(アワセを入れたときに若干ラインが出るぐらいに調整する)
・結束強度が弱いために、短くても良いのでフロロのリーダーを必ず使う
・軽いジグヘッドやルアーを使うとバックラッシュを起こしやすいので、スプールいっぱいに巻かずに少なめに巻く
まとめ
エステルラインはデメリットを知ったうえで上手に使いこなすと強い味方になるラインであることは間違いがありません。
ただし、大きくて重いルアーを使うときはPEラインのほうが強度が強いと言えます。
またPEに比べると沈むものの、ルアーの浮き上がりを少しでも抑えたいときはフロロカーボンラインのほうが優れています。
海のコンデションは千差万別ですし、魚の活性も日々刻々と変化しますので、その時折の状況に合わせたラインを選択して使いこなすことが重要です。
面倒なのですが、より多くの魚を釣ろうと思えば、PEラインを巻いたリール、フロロカーボンを巻いたリールや替えスプールにそれぞれPEラインやフロロカーボンを巻いたものを準備することも必要となります。
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