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福岡の盆タラに使われる棒タラとタラ胃(たらちゅう)

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年を追うごとに、博多はもちろん福岡全域で、お盆に食べられなくなりつつある食べ物があります。
 
それはお盆に口にする「盆タラ」と呼ばれるもの。
 
時代を経て、昨今では手頃な価格のスケソウダラの干物などが出回っていますが、少なくとも20年程前は盆タラと云えばマダラの干物を指していたのです。
 
マダラの干物は大きく分けて二つあり、
棒タラと呼ばれるマダラの頭と内臓を取り除いた1匹モノの干物
タラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)と呼ばれるマダラのエラと胃袋の干物
 
カットタラとは、棒タラを料理しやすいように、適度な大きさに電動ノコギリでカットしたものなのです。
なので、元はと云えば棒タラなんです。
 
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棒タラとタラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)の形状

 
昨今では乾物店でも、よほどの老舗にしか置かれてないのが棒タラです。
 
棒タラとはこのようなモノです。

 

 
マダラの頭と内臓を取って天日干しで干したもので、大きなものは優に1メートルを超えます。
 
しかも決してお安い食べ物ではありません。
1本モノで1キログラム前後でこれぐらいはするのです。
棒だら 1本約1kg 天日干し 北海道産【RCP】 【お正月】 【お歳暮】 【おせち】
 
なかなかの高級食材で、朝倉市内では結婚した旦那さんが奥さんの実家にこの棒タラをお盆までに持参するのが習わしだと聞いたこともあります。
 
但し近年は、なかなか入手困難なためにその習わしも廃れつつあると、ご年配の方から伺ったこともあります。
 
さて、タラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)と呼ばれるマダラのエラと胃袋を干したものがこちらです。
 

魔除けだとか、厄除けのツールではありません。
 

 

 
ご存知ない方はこの異様な姿に驚きを示しますし、かなりの異臭を放つのが特徴です。
 
しかもお値段も決して安くはありません。
100g1000円ぐらいが相場です。
 
そもそも、エラは魚の一番汚れている部分で、鮮魚を捌くときや下処理するときは、真っ先に切り取って捨てる部分との認識があるはずです。
 
そんな魚の部位を干すなんて、信じられないという方おられても不思議ではありません。
 
カットタラは、このような形で売られています。

 

棒タラとタラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)の料理法

 
棒タラはノコギリで切らないと切れないほどの硬さがあります。
 
人によっては、自家用車で何度も下敷きにした後に切るということを聞いたことすらあるのです。
 
しかも、それを斧で叩き切って、木づちで叩くとも聞いたことがあります。
 
小さく切断したものを大きなたらいに水を張り、数日間にわたって水をとっかえひっかえして柔らかくするのです。
 
そうしたものを、砂糖と醤油をベースに鷹の爪や昆布、豆、季節の野菜、などと一緒に炊き上げるのです。
 
タラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)の料理法もたらいに水を張り、タワシできれいにしながら水を替え、戻したものを棒タラ同様に砂糖と醤油をベースに鷹の爪や昆布、豆、季節の野菜、などと一緒に炊き上げるのです。
 
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棒タラとタラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)のルーツを探る

 
そもそも、北海道を中心として獲れるマダラの乾物である棒タラやタラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)が福岡で食べられるようになったのを不思議がる方もおられるはずです。
 
私もどうしてなんだろう?と思ったことが度々ありました。
 
そもそも九州の棒タラやタラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)の起源は大分県の日田市が発祥の地のようです。
 
江戸時代に日田は日田杉で有名な林業の町として栄え、江戸幕府直轄の天領だったことで知られています。
 
当然のことながら、お代官様は江戸から派遣されて、山間部である日田で海産物が食べられていないことに気付き、遠くはるばる江戸から棒タラやタラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)を取り寄せて、日田の住民に振舞ったのが起源とされています。
 
それが、朝倉地区や筑豊地区の山間部で食べられるようになり、福岡市や北九州市、久留米市などでも食べられるようになったようです。
 
玄界灘の海の幸に恵まれた地域で、北海道を中心として獲れるマダラの乾物である棒タラやタラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)が伝播したのも不思議と云えば不思議です。
 
ですが、婚姻などを通じて広まったと考えますと、特段奇妙なことでもないような気も致します。
 
まとめ
 
近年では、お盆に棒タラやタラ胃(タラおさ、タラわた、タラちゅう)を炊き上げて食べる方がだんだん少なくなっています。
 
その理由は、
・お値段が安くないこと
・調理が時間もかかって面倒なこと
・とても臭くて嫌がる人もいること
・若者が食べても喜ばないこと
・・・等々が挙げられます。
 
これも時代の趨勢なのかもしれませんが、食文化が廃れていくのを肌で感じます。
 
今なおお盆に盆タラを食べているご家庭は、これからも子々孫々まで郷土料理として家庭内に伝えていっていただきたいとも思います。
 
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