博多区の方が近所で花見を考えるとなると、真っ先に浮かぶのが山王公園ではないでしょうか?
もちろんですが、博多駅界隈のオフィス街にお勤めの方も山王公園で花見をされる方が多いものです。
山王公園はかなり広い敷地があり、花見シーズンには数軒の屋台も出て、夜桜見物もできる博多区屈指の花見スポットだと断言できます。
トイレやベンチもありますし、本格的に場所取りして花見をしなくても夫婦や恋人同士で手をつないで公園を散歩するだけでも春を満喫できます。
ところで、博多区の花見の名所としてあまりに有名な山王公園に隣接する日吉神社をご存知でしょうか?
私がお参りに行くときは、本当に誰もいなくて残念な気がする神社なのですが、実は由緒正しいたいした神社でもあるのです。
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日吉神社とは?
看板に書かれてある通り、黒田藩のお殿様が筥崎宮、住吉神社とともに三社詣をしたという由緒ある神社なのです。
入り口付近の狛犬も本殿近くの狛犬も狛犬フェチである私が見た感じでは少し残念。^^;
どちらも経年劣化のためか狛犬自体の顔がぼんやりして見えます。
もしかしたら、参拝者に長い歳月触れられて、こうなったのかどうかは分かりませんけど。
立派な龍がいる手水舎
日吉神社の手水舎が傾いていることを知っている方は少なくないはずです。
玄界沖地震の時も倒壊したかったのが不思議なぐらい傾いています。
龍の口から水が滴り落ちる手水舎でまずはお清め。
(こちらの龍は実に素晴らしい作りのものです。)
なんだか、生きているような躍動感を感じるのは私だけではないと思います。
重厚な作りの本殿
屋根の曲線が見事な本殿は実に重厚で堂々とした作りです。
腕利きの宮大工さんの技術の粋を凝らしたような立派な建物で、正面に立っただけで不思議と頭が下がるような魅力があるのです。
山王稲荷神社
日吉神社の境内の右側に祀られているのが山王稲荷神社です。
お稲荷さんが祀られているということは、五穀豊穣と商売の神様を奉っているということです。
西日本新聞社から出版されている第二次世界大戦前後の博多駅の周辺の航空写真を見ると一目瞭然なのですが、博多駅の筑紫口からはほとんどが水田地帯だったのです。
昨今では大きなビルやホテルが立ち並び合同庁舎があるところもすべて水田地帯だったことを考えると稲荷神社があるのはある意味うなずけることなのです。
お稲荷さんはなぜキツネなのか?
日本各地の稲荷神社に祀られているお稲荷さんがどうしてキツネなのかを即答できる方は案外少ないものです。
その理由は、穀物を食い荒らすネズミを退治するためにキツネが祀られているのです。
現代ではキツネなど見かけることはほとんどありませんが、江戸時代だとかそれ以前は案外人里でもキツネを普通に見ることができたのかもしれません。
農作物をネズミの被害から守るためにキツネが祀られ、いつしか豊作のシンボルとなったようです。
お稲荷さんは本来穀物・農業の神様として祀られたのですが、現代では商工業を含め産業全体の神様として祀られる意味合いも強く、商売繁盛の神様としても祀られるようになったのです。
まとめ
花見で有名な山王公園の敷地内にある由緒ある日吉神社と山王稲荷神社を知る人は案外少ないものです。
山王公園で花見をする予定のある方は是非とも行かれてみてはどうでしょうか?
ここに黒田のお殿様が三社詣に来ていたのか~というだけで何となくロマンを感じます。
たまには都会の喧騒を忘れて博多区のど真ん中にある日吉神社を訪れるのも心が和みます。
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