若かりし頃に開高健さんの本を読んで「釣りは子供を大人にし、大人を子供に変える」みたいなことが書いてあった記憶があります。
何の本だったか忘れてしまいましたが、その時はニンマリしただけでした。
こちらか、あるいはこちらかの本だったのではないかと思います。
ですが、最近では「釣りは子供を大人にする」という意味も、「釣りは大人を子供にする」という意味もなんとなくですが、理解できるようになりました。
さすがに、芥川賞作家だけあって上手いこと書くな~!と、その時は思っただけですが、最近は勤務先の釣りに夢中になっている後輩たちと接していると、つくづくそれを実感するようにもなりました。
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LINEで笑える「釣りは大人を子供にする」
勤務先の後輩たちは、みんな50歳過ぎの管理職なんですが、いざ釣りとなると、LINEに実に大人げないスタンプを貼ってよこしてくれます。(笑)
失礼ですが、こいつらほんとアホか?!!と目を細めてしまいます。
釣りに行く前から、あーでもない、こーでもない・・・と、いかにも釣れるようなことばかり期待している様子がLINEで分かるのです。
釣りに行く前の期待感ありあり。(苦笑)
で、結果はと、申しますと・・・・。
推して知るべしで、全くの想定外の釣果。(爆)
圧巻なのが、ある後輩が会議の後に宴会があり、夜釣りに行きたいがために酒を一滴も飲まずに帰宅後に夜釣りに行き、その翌朝にも釣りに行き、その夕方にも釣りに行ったということ。
狂ったように、2月のクソ寒い日の夜に、毎夜毎夜釣りに行っているようなんです。
更に、この後輩は釣れて食べれそうな魚だったら何でも食べるために釣る!!という恐るべきポリシーのもと、釣りに行っているんです。 ^^;
大きさだとか、記録なんて…食えれば、どうでもいいんです!!というポリシーを一貫しており、魚が釣れないときは、岩場にへばりついているマツバガイまで採集して自宅で肴にするという有様。(驚)
私は小学校に上がる前から海釣りをしていますが、マツバガイを食べたことがないんですが、感想を聞くと「結構・・・、美味しかったですよ~!」と、あっけらかん。
始末に負えないのが、魚が釣れないと、タモでテナガダコを掬ったりして、タダでは転ばないまさに「フィッシュイーター」的な存在なのです。(爆)
サゴシやタチウオやヒラメの歯が凄いだとか、ランカー級のシーバスは30センチぐらいのボラを丸呑みにするなどと言っている場合ではなく、一番凄いフィッシュイーターはこの後輩じゃないか?と思ったりもするのです。
海にいる生物で食えるものなら何でも食う!という姿勢が、周囲の釣り人を唖然とさせますが、これはこれで憎めない存在なのです。^^;
50歳を超えるのに、ここまでのバイタリティがあることに驚かされます。
真冬の1月2月でも、寒波到来の時まで夜釣りに出掛け、「一秒でも多く、海で竿を出して魚を釣りたいだけ!」と、苦笑いする後輩は、まるで子供そのものです。
釣りって大人を子供に変えてしまうんですよね~!!
「釣りは子供を大人にする」という意味の私なりの解釈
この記事を読んでくださっている方は、「釣りは子供を大人にする」というのはどんな意味なのかをイメージできるでしょうか?
私なりに思ったことは、「自然の摂理」を学ぶことではないか?ということなんです。
タックルもエサも仕掛けも万全だけど、全く釣れない!ということは釣りをされている方であれば、よくあるパターンであることがお分かりいただけるはずです。
多くの釣人が考えることとは裏腹に、自然は非情なことが多々あるんです。
幼い頃から釣りをして、こういうことに出くわすと、人知を超えた自然の威厳や尊大さに否が応でも触れることとなります。
そして自然の前では、人の考えや人の力など微かなものであることに気付かされるものです。
子供のころからこういう自然の摂理を学ぶことは釣り以外では、現代社会においてあまりないのではないかと思うのです。
まとめ
自分勝手な釣りのイメージをして、釣りに行く前の日になかなか眠れないという方は案外いると思われます。^^;
こんな仕掛けであそこをウキ釣りで狙えば、●●が狙えるんじゃないか?だとか、あのエサで投げ釣りをすれば○○●が釣れるんじゃないか?などと想像をやたらと膨らませるのも釣り人です。
で、睡眠不足で釣り場に立って、いざ釣りを開始すると、釣れるのはチイチイフグ(クサフグ)バッカ・・ということが多々あるはずです。
帰りの車の中では、「二度と釣りなんかするか!!」と思いつつも、2~3日後には次の釣行計画を立ててる方も多いはずです。
釣りは、本当に大人を子供に変えてしまう魔力があります。
私のスマホケースを後輩が見て、「あっ! 僕、それの黒いケースのヤツ、買おうと思っていたんですよ~!!」などと悔しがっている姿を見ると、男はいくつになっても子供じみたところがあります。
また、スマホケースに付けている巨大なスナップサルカンを見て、「こんな大きなスナップサルカンがあるんですか?!!」と、驚く有様。
「なかなか・・、ええ・・やろ?」と、少し自慢気味な私もいつまで経っても子供だと妻から言われてしまいます。
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