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九州の薬味としての柚子胡椒の歴史を探る

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福岡県のみならず、九州ではいろいろな料理の薬味として柚子胡椒を使いますよね~。

 
学生さんや独身の方を除いては、どのご家庭の冷蔵庫にも柚子胡椒はあるのではないかと推察します。(独身の方も好きな方は使っているかも?)
 
それほど九州のご家庭では一般的な柚子胡椒なのですが、30年ほど前に私が東京に転勤した際に関東方面の方がほとんど知らないだけでなく、柚子と唐辛子を塩を入れてすりつぶした柚子胡椒を「どうして柚子唐辛子と呼ばないの?」と、しつこく聞かれた経験があるのです。^^;
 
「そんなこと、知るか!」と言えば、人間関係に角が立ちますし、その時はどうにも上手く説明できないでいました。^^;
 
モノの名前など整合性のないモノはいくらでもありますし、「そんなことにイチイチ疑問を持たないでいただきたい!」とも思ったんですが、やはり使い慣れていない方々からすれば、柚子と唐辛子で柚子胡椒というのはかなり不思議だったようです。
 
 
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柚子胡椒の名前の由来

 
青唐辛子のことを九州では古語で「胡椒」と言っていたみたいなのです。
 

だから、柚子と唐辛子の組み合わせで柚子胡椒というのは、不思議でもなんでもないんです。
 
でも、「胡椒」と言えば多くの方はこちらのようなモノをイメージするはずです。

 
洋風料理に使われる香辛料の「ペッパー」ですね。
俗にいう洋コショーです。
 
これらはほとんどが外国から輸入されたもので、日本で採れたものではありません。
 
「ペッパー」のことを胡椒と呼ぶのが、正しいのではないか?と思う方もおられるかもしれませんが、あくまで青唐辛子のことを古語で胡椒と呼んだということは知っておいてくださると幸いです。
 

柚子胡椒の発祥の地

 
柚子胡椒の発祥の地は、柚子がたくさん獲れていた大分県の日田地方との説が有力視されています。
 
日田地方から福岡の田川郡の英彦山に伝播したとの説もありますし、英彦山の山伏が伝えたという説もあるようです。
 
いずれにせよ、柚子の産地で産まれたことは容易に想像がつくはずです。
 
日田地方や田川郡の方々がいろいろなところに分散して薬味としての柚子胡椒を伝播したものと推定されます。
 
柚子胡椒は商用として誕生したわけではなく、柚子を農家の方が青唐辛子と塩を混ぜて、すりつぶしてご自宅で使ったり、近所におすそ分けしたものがだんだん普及したと推定されます。
 
歴史としてはそれほど古いものではなく、少なくとも第二次世界大戦以降に作られたようです。
 

柚子胡椒に合う料理とは?

 
福岡の家庭のすべてが柚子胡椒を常備しているとも思えませんが、柚子胡椒がない家庭のほうが少ないのではないかとも思います。
 

基本的には、冬場の鍋料理には絶対に欠かせない薬味だと思います。

 
寄せ鍋、鴨鍋、もつ鍋…などでは定番中の定番です。
 
その他にも柚子胡椒は、いろいろな料理に使われます。
・うどんやそば
・お漬物
・みそ汁
・餃子
・焼き鳥
・刺身
…などは福岡でも定番ですが、アイディア次第で色々な料理に使われています。
 
・パスタ
・チャーハン
・サラダのドレッシング
・ステーキ
…などなど。
 
辛い食べ物が好きな方ほど、アイディアを凝らしていろいろな料理によく使われているものです。
 
私が知る限りで驚いたのは、食パンにバターと海苔と柚子胡椒を塗って食べるという方もいらっしゃいました。
 
最近ではスナック菓子の大手メーカーも、柚子胡椒の味付けをしたお菓子を販売しています。
 

うどんのチェーン店で柚子胡椒があらかじめ置かれていない理由

 
有名なうどんのチェーン店などでは、カウンターに柚子胡椒が用意されていないところが多いと思います。
 
なぜだか、考えたことがあるでしょうか?
 
答えは、単純明快で、柚子胡椒が高いからです。
決して安くはありません。^^;
 
辛いのが好きな方が大量に使うのを防止するためもあり、お客さんから「柚子胡椒ないと?」と言われて初めて出すお店が多いはずです。^^;
 
いくらお客さんの要望とは言え、一度にたくさん使われると利益が吹っ飛びますから、全く置いていないうどん屋さんなどもかなりあります。
 
まとめ
 
柚子胡椒の歴史は思ったほど大昔からではなく、柚子の生産地である大分の日田地方の上津江村周辺部で第二次世界大戦後に誕生しました。
私の釣り仲間がヤマメを釣りによく行く場所です。
 
農家の方が商用としてではなく、自家製の薬味として作ったものの作り方が周辺部に伝わり、そこからいろいろな地方へと伝播した様です。
 
現在の九州の食卓ではオーソドックスな薬味として使われており、通信販売でももちろん簡単に購入することができる時代です。
柚子胡椒の通信販売
 
私は大手メーカーなどが大量生産した柚子胡椒よりも、道の駅などで販売されている農家の方の手作りの柚子胡椒が好きです。
 
風味が全然違うんです。
 
勤務先でも、昼休みに「美味しい柚子胡椒を販売しているお店」が話題になったこともあるぐらい福岡ではなじみ深いものです。
 
ピリッと料理の旨味が冴えわたる薬味である柚子胡椒を使わないなんて、もったいない気も致ししますが、それは私が福岡で生まれ育ってきたからでしょうか?
 
 
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